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食物繊維の種類の一覧


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食物繊維の種類の一覧の概要

食物繊維とは人間の消化酵素によって消化されることの無い食物に含まれる成分の総称です。
食物繊維は主に植物性・藻類性・菌類性の細胞壁であり、成分的には多糖類であることが殆どです。

食物繊維は人間の消化酵素では消化されませんが、腸内細菌の効果により人間が吸収できるエネルギー源に変化します。

食物繊維には種類により、血糖値上昇の抑制、コレステロール吸収の抑制、便秘予防、肥満予防、糖尿病予防などの効果があります。
 
 
 
 
 
 
 
食物繊維の種類の一覧
名称 説明
水溶性食物繊維
ペクチン 植物の細胞壁や中葉に含まれる複合多糖類で、ガラクツロン酸(ホモガラクツロナン、ラムノガラクツロナン‐I、ラムノガラクツロナン‐II) から構成されている食物繊維です。

ペクチンは人体の消化酵素では分解されず、消化器官内に生息している微生物の働きにより分解され、 整腸作用やコレステロールの低下などを促すとされています。

ペクチンは食品添加物として増粘安定剤の目的で、ゼリーやヨーグルト製品などに利用されています。
グアー グアー豆酵素分解物とも呼ばれています。

インドやパキスタンで栽培されているグアー豆に含まれている食物繊維です。
グアー豆の種子を粉末にした物にグアーガムと呼ばれる天然多糖類が有ります。

グアーは大腸内で発酵分解し、便通や下痢の改善、腸内細菌の改善、ミネラル等の吸収促進などの効果をもたらします。
また、食品添加物としてゼリーやスープなどに含まれています。
ガラクトマンナン イナゴマメ種子、グアー豆種子、フェヌグリーク種子に多く含まれる食物繊維です。
アガロース 海藻の中でも紅藻(紅色植物門に属する藻類)に含まれている食物繊維で、寒天の主成分でも有ります。
グルコマンナン グルコマンナンとも呼ばれています。

針葉樹の細胞壁やコンニャクイモに多く含まれている食物繊維です。
グルコマンナンの主成分はグルコースとマンノースで、便秘の解消や、血糖値・血中コレステロールの低下に効果があるとされています。

ダイエット食品やサプリメントなどに利用されていますが、大量に摂取すると下痢を引き起こす場合があります。
アルギン酸ナトリウム 藻類の中でも褐藻に含まれている食物繊維です。
ワカメやコンブに多く含まれており、海藻類のぬるぬるやねばねばする成分もアルギン酸ナトリウムです。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎等に効果があり、医薬品として胃粘膜保護用剤に利用されています。
イヌリン ゴボウ、キクイモに代表されるキク科の球根に多く含まれている食物繊維です。

低エネルギーであり、カルシウムやマグネシウムの吸収や腸内細菌の活動の促進効果などがあり、 様々な食品に利用されています。
カラギーナン カラギナン、カラゲナン、カラジーナン、カラゲニンとも呼ばれています。

藻類の中でも褐藻に含まれている食物繊維で、同じく褐藻に含まれているアガロースに良く似た特徴を持っています。

カラギーナンには、強いゲル状となる「κ(カッパ)」、軟らかいゲル状となる「ι(イオタ) 」、 水ではゲル化せずタンパク質とゲル化する「λ(ラムダ) 」の3種類があります。





難消化性デキストリン 熟した果実などに含まれている食物繊維で、整腸作用・便秘解消や血糖値の上昇抑制などの効果があります。
コンドロイチン コンドロイチン硫酸とも呼ばれる食物繊維で、動物の体内(特に軟骨内)に含まれています。
コンドロイチンは注射により関節痛や五十肩の治療、口径薬として関節痛や神経痛の治療、 点眼薬として角膜の保護などの効果があります。
アルギン酸 藻類の中でも褐藻と一部の紅藻に含まれている食物繊維です。

アルギン酸は食品の増粘剤・安定剤・ゲル化剤・コレステロールの対外排泄用などに利用されており、 食品以外にも医療分野では止血剤、工業分野では染色用の糊、印刷時の表面処理剤、土の固化剤として利用されています。

市販されているアルギン酸には、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、 アルギン酸カルシウム、アルギン酸エステルなどがあります。
フコイダン フコイジンとも呼ばれています。

藻類の中でも褐藻に含まれている食物繊維です。
ワカメやコンブやモズクに多く含まれており、海藻類のぬるぬるやねばねばする成分もフコイダンです。

フコイダンは抗酸化作用、血中コレステロールの低下作用、胃粘膜保護作用、胃腫瘍の治癒促進作用、抗菌作用などがあり、 現在は様々な健康食品やサプリメントに含まれています。
ポリデキストロース トウモロコシから人工的に精製された食物繊維で、ブドウ糖、ソルビトール、クエン酸などを主成分としています。

ポリデキストロースは、血糖値の低下、腸内の善玉菌の増加促進、胆汁酸の排泄促進、虫歯の原因になりにくいなどの特徴があります。
不溶性食物繊維
グルカン D-グルコース(ブドウ糖の一種)がグリコシド結合(炭水化物分子と別の有機化合物とが結合した状態)で繋がったポリマーの総称で、α型(αグルカン)と、β型(βグルカン)の2種類があります。
α型(αグルカン)は結合パターンからさらに5種類(アミロース、グリコーゲン、アミロペクチン、プルラン、デキストラン)に分かれ、 β型(βグルカン)は結合パターンからさらに4種類(ラミナラン、カードラン、カロース、セルロース)に分かれています。
セルロース 植物細胞の細胞壁および繊維の主成分で、植物の3分の1近くを占めているとされている食物繊維です。
水や熱水に溶けない性質を持っています。

セルロースは再生繊維の材料や、綿火薬、セルロイドの原料などに利用されています。
ヘミセルロース セルロース以外の植物細胞壁に含まれている水に溶けない多糖類の総称で食物繊維でもあります。
リグニン 木材などに含まれている高分子のフェノール性化合物で、食物繊維でもあります。

リグニンはココア豆などに含まれており、排泄の促進やダイエットなどに効果があるとされています。
キチン 節足動物や甲殻類の外骨格(殻)の部分や、軟体動物の表面、キノコや菌類の細胞壁に多く含まれている食物繊維です。

水、希酸、希アルカリ、有機溶剤に溶けにくく、安全性が高い特徴を持っています。
キトサン キチンを濃アルカリなどで煮沸することにより精製される食物繊維です。

キトサンは化粧品や、人口皮膚、重金属吸着剤、食品の増粘剤などに利用されています。
また、血中コレステロールの低下作用が有ることから、特定保健用食品(トクホ)の健康食品などに利用されています。
ラミナリン コンブなどの海藻類やキノコに多く含まれる食物繊維で、海藻類の粘り成分の一部でもあります。

水により抽出が可能で、血中コレステロールの低下作用、血栓を防ぐ作用、腫瘍を抑える作用などがあります。
 

 







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