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日本と世界のインフレーション(インフレ)の一覧
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2018年8月5日 ベネズエラのインフレを追加
日本と世界のインフレーション(インフレ)の一覧の概要
インフレーション(インフレ)とは、物の価値やサービスの価値など物価が断続的に上昇する現象で、
消費者物価指数の上昇などでインフレーションを判断します。
インフレーションの原因には「需要の増大」「供給の減少」「貨幣的要因」などがあり、インフレーションの進む速度により 「クリーピングインフレーション」「ギャロッピングインフレーション」「ハイパーインフレーション」があります。
有名なインフレーションには「ドイツのインフレーション」「ジンバブエのインフレーション」などが有ります。
インフレーションの原因には「需要の増大」「供給の減少」「貨幣的要因」などがあり、インフレーションの進む速度により 「クリーピングインフレーション」「ギャロッピングインフレーション」「ハイパーインフレーション」があります。
有名なインフレーションには「ドイツのインフレーション」「ジンバブエのインフレーション」などが有ります。
名称 | 説明 |
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日本のインフレーション | |
元禄時代のインフレーション |
1695年に幕府の財政赤字対策として、慶長金・慶長銀の金銀含有量を下げる貨幣改鋳を行い、流通量を増やしたためにインフレーションが発生しました。 この際のインフレーションは11年で3%程度の緩やかなものだったといわれています。 |
宝永時代のインフレーション | 元禄地震、宝永地震・宝永大噴火と大災害が連続で発生したため幕府の財政は悪化し、 1706年に宝永銀の貨幣改鋳、1710年には宝永金・永字銀の貨幣改鋳を行い、 貨幣の金銀の含有量を下げて流通量を増やしたためインフレーションとなりました。 |
元文時代のインフレーション | 徳川吉宗の享保の改革によって貨幣改鋳が行われ、貨幣の金銀の含有量を下げて流通量を増やしたためインフレーションとなりました。 |
幕末時代のインフレーション |
幕末の日本には佐渡金山や土肥金山などでとれた大量の金が備蓄されており、金の価値が銀に大して非常に安かったために、
海外との貿易が始まると銀を大量に持ち込んだ欧米に安く小判を買い取ら、日本国内は金不足となりました。 そのため幕府は天保小判の含有量を下げた為、輸出の物資不足と各藩の輸入に伴う通貨の流出が発生しインフレーションとなりました。 このインフレーションでは庶民の暮らしにも大きな影響が発生し、後の幕府崩壊の原因の一部にもなったといわれています。 |
昭和恐慌と高橋財政によるインフレーション | 金解禁により金本位制により発生した昭和恐慌のデフレーションを打開するために、大蔵大臣となった高橋是清により 金解禁を禁じ国債の日本銀行引き受けを行い市場に大量の現金を供給することでインフレーションとなりました。 |
敗戦直後のインフレーション | 敗戦直後のインフレーションには2種類あり、戦争中の統制経済による仕組みや国債の個人購入の仕組みの崩壊による「戦後インフレーション」と、 戦後の復興に伴い鉄鋼産業と石炭産業に大量の資金が融資されたことによる「復興インフレーション」があります。 |
狂乱物価のインフレーション | 1954年からの高度経済成長に伴うインフレーションと、2回のオイルショック(1973~1974年と1979年)による石油関連製品を中心とする急激なインフレーションがあります。 |
バブル経済のインフレーション(資産インフレーション) | 1986年からのバブル経済による、株式等有価証券・土地の急激な上昇を指します。 |
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世界のインフレーション | |
マケドニア王国のインフレーション | アレクサンダー大王がペルシアなどの国々を征服し、接収した大量の金銀財宝をマケドニア王国内に持ち込んだことにより発生したインフレーションです。 |
スペインのインフレーション |
スペインによるインカ帝国の征服後、ポトシ銀山などから大量の金銀(金200トン、銀1.8万トン)が持ち込まれたことにより発生したインフレーションで、
この結果当時の欧州全域で貨幣の価値が3分の1まで下がったと(物価が3倍となった)されています。 この事件は「価格革命」とも呼ばれています。 |
ドイツのインフレーション |
第一次世界大戦後の賠償金(1320億金マルク)の支払いにより、ハイパーインフレーションが発生し、
対ドルレートが7桁下落、100兆マルク紙幣の発行などが行われました。 ドイツのインフレーションは、1923年にレンテンマルクを発行しその際に1対1兆のデノミネーションを行うことで沈静化しました。 |
ハンガリーのインフレーション |
ハンガリーのインフレーションには、は第一次世界大戦後の賠償金支払いの際のインフレーション、第二次世界大戦後のインフレーション、
現在における財政赤字や失業率の拡大によるものがあります。 最も有名なインフレーションは「第二次世界大戦後のインフレーション」で、半年間で20桁以上のインフレーションとなり、 10垓ペンゲー紙幣の作成(発行は行われず)、1垓ペンゲー紙幣の発行、通貨価値が16年間で1垓3000京分の1となる等、 最悪のインフレーションとしてギネスブックに登録されました。 |
ブラジルのインフレーション |
ブラジルは首都ブラジリアの建設や対外債務の負担などにより幾度となくインフレーションが起こり、
1980年代後半には1000%のインフレーション、1993年には2500%のインフレーションが発生しました。 ブラジルは1942年以降6回の通貨切り下げ(デノミ)と名称の変更を行い、1994年から使用が開始されたレアル移行は対外貿易も安定し、 インフレーションは沈静化してきています。 |
アルゼンチンのインフレーション |
1988年に経済成長の後退、対外債務のデフォルト等からインフレーションが発生し、
1992年にドルペッグ制(国の貨幣相場を米ドルと連動させる固定相場制)のアルゼンチン・ペソを導入しました。 1989年には物価が3000%~5000%まで上昇しました。 |
ロシアのインフレーション |
ロシアではソ連末期のペレストロイカによるインフレーション、ロシア崩壊後のインフレーション、アジア通貨危機のインフレーションが
発生しました。 アジア通貨危機の際には1000分の1通貨切り下げ(デノミ)を行いました。 |
ユーゴスラビアのインフレーション |
ユーゴスラビアでは1991年からのユーゴスラビア紛争による影響で、通貨の価値が下がりインフレーションが発生しました。 ユーゴスラビアの通貨である、ユーゴスラビア・ディナールは紛争以前も含め、6回の通貨切り下げ(デノミ)が行われています。 ユーゴスラビアは1992年頃からハイパーインフレーションが発生し、末期のユーゴスラビア・ディナールの価値は初期のユーゴスラビア・ディナール にくらべ12穣分の1(12×10^28分の1)の価値となっています。 |
メキシコのインフレーション |
メキシコは1980年頃から1998年頃にかけて対外債務の利払いの増大などによりインフレーションが発生しました。 メキシコのインフレーションは1982年の「メキシコ債務危機」の際と、1994年の「メキシコ通貨危機」の際に発生し、 メキシコ債務危機の際の物価は約131%まで上昇、メキシコ通貨危機の際の物価は約31%まで上昇しました。 対ドルレートでは年々価値が下がっています。 |
コンゴのインフレーション |
コンゴ(旧ザイール)では、内戦や政情不安などにより1990年頃から1996年頃にかけてインフレーションが発生しました。 コンゴのインフレーションは1994年頃にピークを迎え、その際の物価は約24000%まで上昇しました。 |
トルコのインフレーション |
トルコでは財政赤字による赤字国債の発行によりインフレーションが発生しました。 トルコの旧通貨のトルコリラ(2004年まで発行)の米ドルとの交換レートは、1975年に15.00であったのに対して、 2004年には1,511,631.00と価値が約10万分の1まで下がりました。 このインフレーションの影響で、2005年にトルコリラは、100万トルコリラを1新トルコリラとするデノミネーションを行いました。 |
ジンバブエのインフレーション |
ジンバブエでは2000年頃から非常に急激なインフレーション(ハイパーインフレーション)が発生しました。 ジンバブエのインフレーションは公式の発表で、2000年は56%インフレーション、2005年は586%のインフレーション、 2008年は355,000%のインフレーションとなりました。 非公式な値では2008年のインフレ率は6.5×10^108%と天文学的な値となりました。この値はほぼ24時間で物価が2倍となる計算になります。 このハイパーインフレーションにより、ジンバブエの紙幣であるジンバブエドルも高額紙幣が作られ最終的には「100兆ジンバブエドル紙幣」が発行されました。 詳細高額紙幣と高額なお札の種類一覧 |
ベネズエラのインフレーション |
ベネズエラは2010年代からマドゥロ大統領の失政、原油価格の急落、アメリカ合衆国からの経済制裁などが原因で、物資が不足したことにより急激なインフレーション(ハイパーインフレーション)に見舞われています。 2016年のインフレ率は700%、2017年のインフレ率は2616%となり、国際通貨基金(IMF)はベネズエラの2018年のインフレ率が100万%に達すると予測を出しました。 |
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