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人体実験・生体実験の種類一覧


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人体実験・生体実験の種類一覧の概要

人体実験・生体実験とは生きている人間に対して行われる実験で、医療・医学・薬品の研究は発展のために行われています。
しかし、戦時中などは倫理的・社会的に問題のある人体実験が行われていた事もあります。

また、第二次世界大戦中にナチスドイツの行った回復の見込みの無い臨床実験が戦後のニュルンベルク裁判で問題となり、 研究目的で行われる医療行為を行う際の基本原則が「ニュルンベルク綱領」で定められました。
 
 
 
 
 
 
 
人体実験・生体実験の種類一覧
名称 説明
治験・臨床試験 医療器具や医薬品を製造販売する際に薬事法での承認を得る為の試験で、 健常者や患者に使用して効果と安全性を調べるために行います。
エドワード・ジェンナーによる種痘の実験 イギリスの医学者であるエドワード・ジェンナーは、天然痘を予防するための牛痘を用いた種痘の実験を使用人の子である8歳の少年に行いました。
この実験で種痘を接種された少年は発熱などの症状のみで、その後に天然痘を摂取しましたが天然痘を発病することは無く、牛痘による天然痘予防が確立されました。

また、エドワード・ジェンナーは自分の息子にも天然痘接種の実験を行いました。
コレラ菌の自飲実験 バイエルン王国(現ドイツ)の衛生学者であるマックス・フォン・ペッテンコーファーは、 自身の「コレラ菌を飲んでも発症しない」という説を正すためコレラ菌を自飲しました。
この実験ではペッテンコーファーは激しい下痢になったもののコレラ自体には感染をしませんでした。

なお、ペッテンコーファーの弟子であるルドルフ・エメリッヒはコレラ菌を飲んだことによりコレラに発症し脱水症状に陥りました。

また、20世紀にロシアの微生物学者であるイリヤ・メチニコフもコレラ菌を実験で飲みましたが、ペッテンコーファー同様に下痢のみで コレラには感染しませんでした。
ナチス・ドイツの人体実験 ナチス・ドイツは第二次世界大戦中に強制収容所に収容された、ユダヤ人・政治犯・障碍者・双子などを使用し様々な人体実験を行いました。

ナチス・ドイツが行ったとされる人体実験には、「双子を人為的に結合させる実験」「麻酔を使用しない手術」「骨・筋肉・神経の移植」 「低温実験」「血液を大量に抜き取る」「加圧室に入れる」「マラリアの感染実験」「マスタードガス実験」「抗菌剤実験」「海水実験」等があります。

ナチス・ドイツの人体実験の中心人物には、ナチス親衛隊将校であり「死の天使」と呼ばれたヨーゼフ・メンゲレなどがいます。
ミルグラム実験(アイヒマン実験) 閉鎖的な環境で、権威者の指示に従う心理状況を調べる実験で、ナチス親衛隊のアドルフ・アイヒマンからアイヒマン実験とも呼ばれています。

ミルグリム実験は教師役と生徒約に分け、教師役が出した問題に生徒役が間違えると電気ショックを与え、 生徒役が問題を間違えるごとに与える電気ショックが強くなるというものでした。
この実験では途中で生徒役が受ける電気ショックの声や様子を見て「実験を降りる」と訴えても、 実験の権威者である教授役が「実験を続けて」と指示したところ65%の教師役が最大電圧である450ボルトまで与え続けたという物でした。
アメリカ軍による兵士の被爆演習 アトミックソルジャーとも呼ばれ、アメリカ軍が1945年~1960年代にかけて行った核実験演習に兵士を投入し、 放射線の被爆状況や核攻撃時の軍事演習などを行いました。

また、イギリス、旧ソビエト連邦、中華人民共和国でも兵士による核攻撃時の軍事演習、 残留放射能の除染作業などを行い被爆状況をデータとして収集した事があります。
スタンフォード監獄実験 スタンフォード監獄実験とは、通常の人間でも地位や肩書きを与えられるとその役割に合わせた行動をしてしまう事を証明する心理学の実験で、 ミルグラム実験(アイヒマン実験)とも良く似た物でした。

実験はスタンフォード監獄にて、看守役と囚人役に別れそれぞれの役に合わせた行動を行わせたところ、 囚人はより囚人らしくなり、看守役はより看守らしく自ら様々な罰則などを与えるようになりました。

この実験では、権力や地位を持った人間と持たない人間が同じ空間に居ると、権力への服従がから理性の歯止めが利かず暴走してしまう事が証明されました。
タスキーギ梅毒実験 タスキーギ梅毒実験は、アメリカ合衆国の公衆衛生局がアラバマ州のタスキーギで重度の梅毒にかかった黒人患者約400人を治療せず放置し、 梅毒の自然経過や合併症等のデータを採取するために行いました。
この実験では28人が梅毒で志望し、約100人が梅毒による合併症で亡くなりました。

1997年にはタスキーギ梅毒実験に対する公式な謝罪をクリントン大統領が行いました。
グアテマラ人体実験 グアテマラ人体実験は、1940年代にアメリカ合衆国の公衆衛生局、国立衛生研究所がグアテマラ政府と協力し、 グアテマラの受刑者・売春婦・孤児・精神病患者ら1100人から1300人に梅毒スピロヘータや淋菌などを接種・感染させました。
この実験では抗生物質のペニシリンの効果を試す目的で行われたとされています。

この人体実験に対しアメリカ合衆国大統領のバラク・オバマは2010年10月に、グアテマラのアルバロ・コロン大統領に電話で謝罪をしました。





MKウルトラ計画 MKウルトラ計画とはアメリカ中央情報局(CIA)が1950年代から1960年代に行ったとされている洗脳実験です。

この実験では「マインドコントロールの立証」「被験者へのLSDの投与による自白の引き出し」等が行われていました。

MKウルトラ計画に関する情報はCIAにより破棄をされましたが、残された文章が1975年にアメリカ連邦議会で公表されました。
華岡青洲の全身麻酔の実験 江戸時代の外科医である華岡青洲は、母親の於継や妻の加恵に全身麻酔の実験を行いました。

全身麻酔の実験で於継は無くなり、加恵は失明をしましたが、後に全身麻酔の薬である「通仙散(麻沸散)」を完成させました。

華岡青洲は完成させた全身麻酔により、乳がんや膀胱結石、脱疽、痔、腫瘍等様々な手術を行いました。
九州大学生体解剖事件 九州大学生体解剖事件は1945年に九州帝国大学(現九州大学)の医学部で、アメリカ軍捕虜に対する生体解剖実験が行われた事件です。

この事件では撃墜されたB-29に搭乗していた8名に対して人体実験が行われ、「海水を血管に注入した代用血液の実験」「結核の治療法の実験」 「臓器の停止や切除を行った際の生存に関する実験」「どの程度の失血により死亡するかの実験」が行われたとされています。

戦後、この事件の関係者は5名が絞首刑、18名が有罪となりましたが、朝鮮戦争に伴う恩赦で釈放されました。
731部隊による人体実験 第二次世界大戦中の大日本帝国陸軍の研究機関である満州第七三一部隊(通称731部隊)により行われたとされる人体実験です。

731部隊は防疫給水・感染症予防・生物兵器の研究を行っており、それに伴う人体実験を行ったとされていますが、現在も物的証拠は見つかっておらず、 関係者の証言のみとなっています。
なお、戦後に部隊長である石井四郎は、アメリカに731部隊の資料を取引により引き渡しています。
北朝鮮による人体事実験 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では、政治犯や精神障害者などに対して生物兵器や化学兵器の人体実験を行っているとされています。

北朝鮮による人体実験の情報は脱北者などからの情報があり、 北朝鮮に関する国連調査委員会が脱北者に対し聴聞会を行い情報収集を行っています。
フリードリヒ2世による人体事実験 13世紀の神聖ローマ皇帝であったフリードリヒ2世は、教育を受けない子供が最初に話す言葉を知るために、 母親や看護師に対し子供に何も話さないようにする実験や、消化の機能を調べるために食事を取った直後の人間を解剖したりしました。
プサンメティコスによる人体事実験 古代エジプト王朝の王で有ったプサンメティコスは、子供が最初に話す言葉および人類最古の言語を知るために、 生まれたての子供を羊飼いに渡し、子供に対し何も話さないようにする実験を行ったとされます。
ブアメードの血 都市伝説とされる人体実験で、1883年オランダでブアメードと呼ばれる死刑囚に行われたとされています。

人体実験の内容は、ブアメードを目隠しして手足を固定し予め「三分の一の血液を失ったら人間は死ぬ」ということを伝え、 足に少し傷を付けて実際に血が流れ出てるかの用に水の滴る音を聞かせ、ある程度時間がたった際に「三分の一の血液が失われた」事を伝えると ブアメードが本当に死んでしまったというものです。
 

 







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