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未解読文字の種類の一覧


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未解読文字の種類の一覧の概要

未解読文字とは今現在において全てまたは一部が解読されておらず、 文字体系としては不明な文字を言います。

文字が解読できない理由には、既存の文字や言語からかけ離れて他の文字と比較が出来ない場合、 文字が書かれた資料や遺物やの出土数が少ないなどが有ります。
 
 
 
 
 
 
 
未解読文字の種類の一覧
名称 説明
賈湖契刻文字 賈湖契刻文字(かこけいこくもじ)とは紀元前7000年から6600年頃に中国で 使われていたと考えられている未解読文字です。

2003年に中国河南省舞陽県北舞渡鎮賈湖村の賈湖遺跡から発見された 亀の甲羅に刻まれていました。

甲骨文字への関連や他の文字の前身にあたる原文字ではないかと考えられています。
ヴィンチャ文字 ヴィンチャ文字とは紀元前6000年から4000年頃に南東ヨーロッパで使われていた とされている未解読文字です。
「ヴィンチャ=トゥルダシュ文字」「古ヨーロッパ文字」 とも呼ばれています。

ヴィンチャ文字は1875年に現在のルーマニアのトゥルダシュで埋蔵物に刻まれている のが発見され、1908年にはセルビアのヴィンチャから発掘された容器にも刻まれていた 事から「ヴィンチャ=トゥルダシュ文字」と呼ばれるようになりました。

現在ではギリシア、ブルガリア、マケドニア、ルーマニア、ハンガリー、モルドバ、 ウクライナなどの遺跡から類似の文字が刻まれた物が発見されています。
半坡文字 半坡文字(はんはもじ)とは、紀元前6000年から4000年頃に中国で 使われていたと考えられている未解読文字です。

1952年に中華人民共和国西安市の半坡遺跡から出土した 陶器に刻まれており、その後も陝西省宝鶏市、銅川市、臨潼区 などの遺跡から同様の文字が発見されました。
ウラル・ピクトグラム ウラルピクトグラムとは、紀元前3000年から2000年頃にウラル地方で 使われていたとされている未解読文字です。

この文字はピクトグラム(絵文字)の名が付いているように、人間、ヘラジカ、 ノロジカ、カモ、ガチョウ、ヘビ、クマなどの絵文字の組み合わせ で成り立っています。

ウラル・ピクトグラムは、ウラル地方のタギル川、レジ川、Neyva川、Yurozan川 流域の遺跡から発見されています。
インダス文字 インダス文字とはインダス文明の紀元前2600年から紀元前1900年の期間に、 ハラッパーやモヘンジョダロで使用されていた象形文字です。

インダス文字は現在までに約400文字が発見されていますが、 長文がなく短文がほとんどであるため、解読が難航しています。
ウルク古拙文字 ウルク古拙文字とは、紀元前4000年から紀元前3100年ごろに メソポタミアに存在したウルク文化 と呼ばれる文化で利用されていた、絵文字に近い楔形文字です。

ウルク古拙文字が単純化と抽象化されることでシュメール文字などに 変化したと考えられています。
原エラム文字 原エラム文字とは、紀元前3200年から紀元前2700年にかけての 原エラムと呼ばれたイランの文明で利用されていた文字です。

古いメソポタミアの原楔形文字から派生した文字と考えられていますが、 現在も大部分が未解読の文字となっています。
エラム線文字 エラム線文字(Linear Elamite)とは、紀元前4000年代前半から3000年代後半に かけて存在した、イランの文明である原エラムで利用されていた文字です。

エラム線文字は楔形文字に近い形で、発掘された粘土板や碑などに刻まれていますが、 今現在も解読はされれいません。
線文字A 線文字A(Linear A)とは、クレタ島で紀元前18世紀から紀元前15世紀まで 使用されていた文字です。

イギリスの考古学者であるアーサー・エヴァンズが、1900年にクノックスを 発掘した際に線文字Aの刻まれた粘土板を発見しました。
線文字Aが刻まれた遺物はクレタ島の各地から出土しているため、 クレタの共通文字であったと考えられていますが、現在まで解読には至っていません。
なお同時期に線文字Bも発見され、こちらはギリシャでも発見されたため、 ギリシャ語等と比較して解読されました。





クレタ聖刻文字 クレタ聖刻文字とは線文字A、線文字Bと共に、アーサー・エヴァンズが クノックスを発掘した際に発見された文字です。

現在までの研修では96種の音節文字、10種は表語文字、23種の表語文字、 13種の分数、4段階の数字、2種の句読点が有る事が判明していますが、 文字全容の解明には至っていません。
ワディ・エル・ホル文字 ワディ・エル・ホル文字とは1999年にエジプトで発見された文字で、 紀元前19世紀から紀元前18世紀にかけて使用されていたと考えられています。

原シナイ文字や後に作られるセム系文字と似通っていますが、 今現在全ての文字は解読されていません。
ビブロス文字 ビブロス文字とは、レバノンのビブロスで1928年から1932年にかけて発見された 10の碑文に記された未解読の文字体系です。

ビブロス文字は紀元前18世紀から紀元前15世紀にかけて使われていたとされ、 114または96種の文字から成り立っていますが現在も解読はされていません。
ファイストスの円盤の文字 ファイストスの円盤とは1908年にクレタ当のファイストス宮殿から 発見された直系16cmの粘土状の円盤で、その円盤の両面には 様々な絵文字がらせん状に記されています。

ファイストスの円盤には両面合わせて45種類の文字が記されていますが、 同じ文字が記された遺物が他には出土していないため、 今現も解読はされていません。
キュプロ・ミノア文字 キュプロ・ミノア文字とは、紀元前15世紀から12世紀のミノア文明時代の キプロスにおいて使用されていた音節文字です。

これまでにキュプロ・ミノア文字が刻まれた粘土板8枚、 円筒物6本、粘土球83個、その他文字の刻まれた宝物や器などが見つかっており、 年代の痕跡ごとに「Archaic CM」「CM 1」「CM 2」「CM 3」の 4種類に分類されています。

現在まで単語程度の文字列は解読されていますが、文字全体の解読には至っていません。
オルメカ文字 オルメカ文字とは紀元前1200年頃から紀元前後にかけて、 メソアメリカ地域で発展したオルメカ文明で使用されていた文字です。
オルメカ文字が記された代表的なものには「Cascajal Block」と呼ばれる 石版が有ります。

Cascajal Blockには62の文字が刻まれており、そのうちの幾つかは トウモロコシなどの作物、昆虫、魚、動物などをモチーフにした絵文字が使用 されていますが、文字全体の解読には至っていません。
地峡文字 地峡文字(Isthmian script)とはメキシコのテワンテペク地峡地域で 紀元前450年から300年頃に使用されていたとされる文字です。

現在までに地峡文字が記された石版や像などが発見されており、 マヤ文字などの構造に類似していますが文字自体の解読には至っていません。
サポテカ文字 サポテカ文字(Zapotec writing)とは 紀元前1400年から100年頃にメキシコ南部オアハカ州のモンテ=アルバン を中心に栄えたサポテカ文明(サポテック、サポテカ文化)で使用されていた文字で、 メソアメリカ地域で最も古い文字とされています。
ミシュテカ文字 ミシュテカ文字(Mixtec writing)とは、 メソアメリカ地域の先住民であるミシュテカで使用されていた ピクトグラフと考えられている絵文字です。
結縄 結縄(けつじょう)とは13世紀から15世紀ぐらいに反映したインカ帝国 で利用されていた、紐に様々な結び目を作って数を記述する方法です。
「キープ」とも呼ばれています。

結縄を行う紐は太い1本の紐に沢山の細い紐が房状に結ばれ、 それぞれの結び目の形、結び目の位置、紐の色などで、 10進法の数字とそれに伴う文字的意味を表していました。

また、インカ帝国以外にも中国、琉球、日本などでも紐の結び目を用いて 数や情報を記録する手段として利用していました。
契丹小字 契丹文字(きったんもじ)とは10世紀から12世紀にかけて、中国北部とモンゴル高原 地域を支配していた契丹人が使用していた文字です。

契丹人王朝である遼の太祖である耶律阿保機が制定した表意文字(契丹大字) と、その弟の耶律迭剌が制定した表音文字(契丹小字)の2種類が有ります。

契丹大字は漢字を元に、契丹小字はウイグル文字を元に 作られたと考えられています。

契丹大字は1600から1700の文字が今までに発見 されていますが読み方が推定されたのは188文字しかありません。 契丹小字は6割程度の読み方が推定されていますが、言語としての解読は まだ不十分となっています。
女真文字 女真文字(じょしんもじ)とは、1115年から1234年にかけて 中国の中国の華北地方と東北部に金王朝を建てた 女真族が使用していた文字です。

女真文字は金王朝の太祖である阿骨打が制定した「女真大字」と、 3代目皇帝である熙宗が制定した「女真小字」があります。
漢字と契丹文字を参考に作られたとされ、文字の画数は10画未満という特徴が有ります。

現在は完全ではありませんが有る程度まで解読が行われているようです。
シンガポール・ストーン シンガポール・ストーンとはシンガポール川の河口にあった道の文字が記された 砂岩です。

1843年に河口を広げる工事のために爆破され、現在は破片がシンガポール国立博物館 に収蔵されています。

シンガポール・ストーンに文字が記されたのは10世紀か11世紀頃とされ、 記された文字は古代のジャワ語や古代のサンスクリット語ではないかと 考えられています。
ロンゴロンゴ ロンゴロンゴとはイースター島で19世紀に発見された24の木片に刻まれていた、 文字または記号の体系です。

イースター島の土着語であるラパ・ヌイ語を詠唱するために掘られたものとも 考えられています。
ヴォイニッチ手稿 ヴォイニッチ手稿とは1912年にイタリアで発見された古文書で、 未知の文字と多数の奇妙な絵で構成された240ページの書物です。

ヴォイニッチ手稿に書かれた文字を言語学の統計的に解析すると、 自然言語や人工言語など意味を持つ文字列になるとされています。

手稿の用紙は1400年頃のものとされていますが記述された時期は不明で、 作者はイングランドの学者ロジャー・ベーコン説、 ボヘミアの錬金術師エドワード・ケリー説など様々有りますがまだ特定されていません。
レヒニッツ写本 レヒニッツ写本とは未知の文字と文体で記述された文章です。
この写本は448枚の用紙に、記号または文章と挿絵により構成されています。

ハンガリーの貴族であるバッチャーニ伯爵家が所蔵しており、 現在はハンガリー科学アカデミーに保管されています。

レヒニッツ写本は何のために書かれた本であるかは未だ不明で、 作者も誰かは分かっていませんが、この時代に様々な本の贋作を制作していた ハンガリー人の古物商であるリテラーティ・ネメシュ・シャームエルが作ったもの ではないかと考えられています。
ロガエスの書 ロガエスの書とは16世紀後半にエノク語と呼ばれる言語で書かれた書物です。
ジョン・ディーが天使と行った交霊実験の内容が 記録してあるとされています。

エノク語とは錬金術師のジョン・ディーと霊視者エドワード・ケリーが 記録した天使の言語とされる未解読の文字です。
コデックス・セラフィニアヌス コデックス・セラフィニアヌスとはイタリア人建築家である ルイジ・セラフィーニが30ヶ月をかけて作り上げた本で、 意味不明なアルファベットと奇妙な絵が描かれています。
「セラフィーニ写本」とも呼ばれています。

この本は300ページ以上有り11の章から構成されています。
 

 







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