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水銀の種類の一覧


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水銀の種類の一覧の概要

水銀とは原子番号80番の元素で、元素記号はHg

特徴として常温の状態で凝固しない唯一の金極元素で、銀のような光沢を持っています。

水銀は、砂金の採掘、合金の材料、体温計や温度計(水銀計)、血圧計、蛍光灯や水銀灯などに利用されていますが、 水銀中毒を引き起こす場合があるので取り扱いには注意が必要です。
 
 
 
 
 
 
 
水銀の種類の一覧
名称 説明
水銀の同位体 水銀の同位体(中性子の数が異なり原子の質量が違うもの)は以下があります。

171Hg、172Hg、173Hg、174Hg、175Hg、176Hg、177Hg、178Hg、179Hg、180Hg、 181Hg、181mHg、182Hg、183Hg、183m1Hg、183m2Hg、184Hg、185Hg、185mHg、 186Hg、186mHg、187Hg、187mHg、188Hg、188mHg、189Hg、189mHg、190Hg、 191Hg、191mHg、192Hg、193Hg、193mHg、194Hg、195Hg、195mHg、196Hg、 197Hg、197mHg、198Hg、199Hg、199mHg、200Hg、201Hg、201mHg、202Hg、 203Hg、203mHg、204Hg、205Hg、205mHg、206Hg、207Hg、208Hg、209Hg、210Hg
塩化水銀(I) 化学式:Hg2Cl2

水銀の塩化物で、塩化第一水銀、甘汞(かんこう)、カロメルとも呼ばれています。

通常は白色をしており、光に当たると塩化水銀(II)と金属の水銀に分解します。 また、毒性が有る為「毒物および劇物取締法」で劇物に指定されています。

塩化水銀(I)は電極の材料として利用されており、 以前は化粧品や、下剤・利尿剤などに利用されていましたが、現在は水銀中毒の恐れが有るため利用はされていません。
塩化水銀(II) 化学式:HgCl2

水銀の塩化物で、塩化第二水銀、昇汞(しょうこう)とも呼ばれています。
通常は白色または無色の針状の結晶で、水やアルコール・エーテルにも溶ける特性があります。

塩化水銀(II)は腐食性の非常に強い毒性があり、タンパク質を変性させたり、皮膚に付着すると皮膚炎や神経系への影響が出る場合があるため、 「毒物および劇物取締法」で劇物に指定されています。

塩化水銀(II)は以前はバッテリーの材料や、殺虫剤・消毒剤・防腐剤などに利用されていましたが、強い毒性の為から現在は利用されていません。
酸化水銀(I) 化学式:Hg2Oまたは、HgとHgOの混合

水銀の酸化物で、黒降汞(こくごうこう)とも呼ばれています。
通常は黒色をした粉末で毒性を持っています。
酸化水銀(II) 化学式:HgO

水銀の酸化物で、赤色の赤降汞(せきこうこう)と黄色の黄降汞(おうこうこう)が存在します。

以前は、殺菌剤、防腐剤、医療用として結膜炎などの治療に利用されていましたが、現在は毒性などから利用が規制されています。
メチル水銀 化学式:CH3HgX

メチル水銀は水銀がメチル化された有機水銀化合物の総称です。
メチル水銀は毒性があり、脂溶性であるため生物の体内で濃縮されます。

メチル水銀に含まれる物は以下があります。
  • ジアルキル水銀
  • メチルエチル水銀
  • ジメチル水銀
  • モノメチル水銀
  • 塩化メチル水銀
  • 臭化メチル水銀
  • 水酸化メチル水銀
  • 酢酸メチル水銀
  • 硝酸メチル水銀
  • アルキル水銀
雷酸水銀(I) 化学式:Hg(ONC)

青みがかった白色の斜方錐状晶で、シアン酸水銀の異性体です。
雷酸水銀(I) は「毒物および劇物取締法」で劇物に指定されています。
雷酸水銀(II) 化学式:Hg(ONC)2

青みがかった白色の斜方錐状晶で、シアン酸水銀の異性体です。
雷酸水銀(II)は雷汞(らいこう)とも呼ばれ雷管の起爆剤にも利用されています。
硫化水銀(I) 化学式:Hg2S

黒色をしており、不安定な物質で、通常はすぐに水銀と硫化水銀(II) に分離をしてしまいます。





硫化水銀(II) 化学式:Hg2S

赤色または黒色をした固体物質で、辰砂の主な成分となっています。
辰砂 硫化水銀(II)からなる鉱物で、賢者の石、赤色硫化水銀、丹砂、朱砂、水銀朱とも呼ばれています。

赤褐色をした鉱物で、中国の辰州(湖南省)で産出したことから「辰砂」と呼ばれています。
古くから赤色の顔料として利用されてきました。
また、黒色をした黒辰砂も存在しています。
有機水銀 炭素と水銀の結合をもつ有機金属化合物で、メチル水銀などが含まれます。
アルキル水銀 水銀のアルキル化合物(アルキル基が含まれる物質)で、メチル水銀やエチル水銀などが含まれます。
ブチル水銀
フェニル水銀
酢酸フェニル水銀 化学式:CH3COOHgC6H5

有機水銀化合物の一種です。
酢酸フェニル水銀は、目や気管に対しての腐食性や、体内に入ると腎機能障害などを引き起こすため、 「毒物および劇物取締法」で劇物に指定されています。

また、以前は稲のいもち病の殺菌剤や、避妊具として殺精子剤として利用されていましたが、 現在は利用されていません。
シアン化水銀(II) 化学式:Hg(CN)2

水銀のシアン化物で、通常は白色の粉末で、非常に強い毒性を持っています。
臭化水銀(II) 化学式:HgBr2

水銀と臭素の化合物で、臭化第二水銀とも呼ばれています。
通常は白色または黄色みがかった結晶で、非常に強い毒性を持っています。
硝酸水銀(I) 化学式:Hg2(NO3)2

水銀と希硝酸の反応により生じる水銀の硝酸塩です。
毒性がある事と酸化剤として燃焼を促進することから「毒物および劇物取締法」で劇物に、「消防法」では第一類危険物に指定されています。
硝酸水銀(II) 化学式:Hg(NO3)2

水銀と濃硝酸の反応により生じる水銀の硝酸塩です。
毒性がある事と酸化剤として燃焼を促進することから「毒物および劇物取締法」で劇物に、「消防法」では第一類危険物に指定されています。
チオシアン酸水銀(II) 化学式:Hg(SCN)2

二価の水銀のチオシアン酸塩で、毒性があることから「毒物および劇物取締法」で劇物に指定されています。
テトラヨード水銀(II)酸カリウム 化学式:HgI4K2

ヨウ化水銀(II)とヨウ化カリウム水溶液の濃縮により精製されます。
アンモニアと反応し黄色や褐色に変色するため、ネスラー試薬(微量なアンモニアを検出する試薬)に利用されています。
テルル化水銀 化学式:HgTe

水銀とテルルの二次化合物で、自然界でもコロラド鉱という鉱石内に存在しています。
フッ化水銀(I) 化学式:Hg2F2

水銀のフッ化物で、黄色い結晶をしています。
ヨウ化水銀(I) 化学式:Hg2I2

水銀のヨウ化物で、不安定で金属水銀とヨウ化水銀(II)に分解します。
ヨウ化水銀(II) 化学式:HgI2

赤橙色の結晶または粉末で、水には殆ど溶けない性質を持っています。
自然界には洋紅石という鉱石に含まれています。

ヨウ化水銀(II)は半導体の材料や、アンモニアと反応し変色するため、ネスラー試薬(微量なアンモニアを検出する試薬)に利用されています。
ヨウ素酸水銀(I) 化学式:Hg2(IO3)2

水銀のヨウ素酸塩で、硝酸水銀(I)溶液にヨウ素酸を加えて精製されます。
ヨウ素酸水銀(II) 化学式:Hg(IO3)2

水銀のヨウ素酸塩で、硝酸水銀(II)溶液にヨウ素酸ナトリウムを加えて精製されます。
硫酸水銀(I) 水銀の硫酸塩です。
硫酸水銀(II) 水銀の硫酸塩です。
通常硫酸水銀という場合は硫酸水銀(II)を指します。
 

 







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