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核兵器の種類の一覧


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核兵器の種類の一覧の概要

核兵器とは核分裂や核融合による原子核反応で発生する、熱・爆風・放射線を用いる兵器の総称です。

主な核兵器には、原子爆弾、水素爆弾、中性子爆弾、核弾頭を搭載したミサイルなどがあります。

核兵器は、生物兵器、化学兵器と合わせたNBC兵器(ABC兵器)に分類される大量破壊兵器です。
 
 
 
 
 
 
 
核兵器の種類の一覧
名称 説明
原子爆弾 Atomic bomb

原爆とも呼ばれており、ウランやプルトニウムなどによる核分裂反応を利用した核兵器で、 通常はウラン235またはプルトニウム239が使用されます。

原子爆弾は1942年からアメリカ合衆国が「マンハッタン計画」により開発し、1945年7月16日に「トリニティ実験」として、 初の原爆実験が行われ、現在はアメリカ合衆国、ロシア(ソビエト連邦)、イギリス、フランス、 中国、インド、パキスタンが公式に核実験を行っており、北朝鮮も2006年10月9日に核実験を行ったとされています。

実践においては第二次世界大戦中の、1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分に広島市へウラン原爆の「リトルボーイ」が、 また、1945年8月9日午前11時2分に長崎市へプルトニウム型原爆の「ファットマン」が投下され、それぞれ約15万人と8万人が犠牲となりました。

現在は大量破壊兵器として、核不拡散条約や部分的核実験禁止条約などで規制されています。

詳細:核爆弾・原爆(原子爆弾)・水爆(水素爆弾)の種類一覧
水素爆弾 Hydrogen bomb

水爆とも呼ばれており、水素とその放射性同位体による核融合の反応を利用した核兵器で、 通常は重水素や三重水素(トリチウム)の核融合反応を利用します。

水素爆弾はアメリカ合衆国により1952年11月1日に「アイビー作戦」として実験が行われ、現在はソビエト連邦(ロシア)、 中国が実験に成功しています。

詳細:核爆弾・原爆(原子爆弾)・水爆(水素爆弾)の種類一覧
中性子爆弾 Neutron bomb

放射線強化型核爆弾とも呼ばれており、核爆発の際に中性子線の発生する割合を高め、生物への殺傷能力や影響を高めている核兵器です。

中性子爆弾は爆発自体の影響が通常の原子爆弾などに比べると少ない割りに、中性子の放出が高く、建造物への影響は比較的少ない代わりに、 人体や生物への影響が高いという特徴があり、戦争後に占領する際にインフラを再利用する目的があります。

中性子爆弾は1958年にアメリカ合衆国により考案され、1963年に実験が行われ、1970年には弾道ミサイルの弾頭に使用されました。
コバルト爆弾 原子爆弾または水素爆弾の周りをコバルトで覆った核兵器で、 爆発と共にγ線を放射するコバルト60が拡散することを目的に作られています。

物理学者レオ・シラードにより発表されましたが、半減期の長いバルト60の放射線の影響などにより実用化はされていません。
ダーティー・ボム Dirty bomb

汚い爆弾とも呼ばれている放射性物質による核汚染を目的とした爆弾で、 核反応ではなく通常の爆薬の爆発により放射性物質を拡散させることを目的としている核兵器です。

2002年5月8日にテロ組織アルカーイダのメンバーが、汚い爆弾の製造を企てたとして、アメリカで逮捕されています。
核弾頭 nuclear warhead

核兵器を機能的にまとめたモジュール化したもので、核ミサイルや核爆弾などの核兵器に搭載されます。

主な核弾頭にはアメリカの「W4」「W5」「W27」「W42」「W53」「W54」「W91」「W88」、 ロシア(旧ソ連)の「RDS-3T」「RDS-4」「RDS-6」、 イギリスの「トライデントD-5」、 フランスの「MR 31」「TN 61」「AN 51」「TN 90」「MR 41」「TN 70」「TN 71」「TN 75」「TN 80」「TN 81」 等があります。
核ミサイル 核弾頭を搭載しているミサイルで、核保有国は核ミサイル開発を目的として、各種ミサイルやロケットの開発や実験も行っています。





核魚雷 核弾頭を搭載している魚雷で、ロシアやアメリカなどが開発しました。

各魚雷は核弾頭による爆発範囲が広いため、魚雷自体が艦艇や潜水艦に命中しなくても敵に多くの被害を与えることが出来ます。
核地雷 核弾頭を搭載した地雷で、対人地雷のように人などが踏むと爆発するわけではなく、 敵が進行してくると遠隔操作により爆発をさせるものです。
核爆雷 Nuclear depth charge

核弾頭を搭載した爆雷(水雷兵器の一種)で、主に潜行中の潜水艦への攻撃に用いられます。

主な核爆雷にはアメリカ合衆国の核弾頭「W44」「B57」「W7」「W34」「W55」を搭載したものがあります。
核砲弾 核弾頭を搭載した砲弾で、核兵器の小型化を目的に作られ、アメリカ合衆国で1953年5月25日に 「アップショット・ノットホール作戦」としてW9核砲弾の実験が行われました。

主な核砲弾にはアメリカ合衆国の「W23 16インチ砲弾」、「W9 280mm砲弾」、「W19 280mm砲弾」、 「W32 240mm砲弾」、「W33 8インチ砲弾」、「W75 8インチ砲弾」、「W79 8インチ砲弾」、 「W48 155mm砲弾」、「W47 155mm砲弾」、「W82 155mm砲弾」があります。
劣化ウラン弾 Depleted uranium ammunition

弾丸の本体に比重の重い劣化ウランを利用したもので、貫通力が非常に高く、対戦車用の砲弾として利用されています。

劣化ウラン弾自体は核兵器では有りませんが、弾丸に利用しているウラン238からの放射能により、 戦闘後に白血病などの病気の発生率が高くなっているとの報告があります。

主な劣化ウラン弾には「PGU-14/B」「M735A1」「M774」「M829」「M829E1」「M829E2」 「M833」「XM919」「XM900E1」「MK149-2 20ミリ砲弾」等が有り、逆に戦車の装甲にも劣化ウランが利用されることがあります。
戦術核兵器 戦術核とも呼ばれています。

戦場において通常兵器として使用される核兵器で、基本的に射程距離が500km以下のものを戦術核兵器としています。

主な戦術核兵器には核弾頭を搭載した短距離弾道ミサイル(SRBM)、航空機に搭載された核爆弾、核魚雷、核砲弾等があります。
戦域核兵器 戦域核とも呼ばれています。

戦術核兵器と戦略核兵器の間に位置する核兵器で、射程距離が500kmから1000kmを準中距離核兵器、 1000kmから5500kmを中距離核兵器と呼んでいます。
戦略核兵器 戦略核とも呼ばれています。

敵国の軍事施設や工業地帯などの戦略目標に対し攻撃を行う核兵器で、基本的に戦術核兵器より威力と射程距離が大きいのが特徴です。

おもな戦略核兵器には核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)等があります。
 

 







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