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日本の堤防の決壊事故の一覧
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2019年11月16日 令和元年台風第19、平成30年7月豪雨での決壊事故を追加。
日本の堤防の決壊事故の一覧の概要
堤防とは河川や海の水が浸入しないように、川岸や海岸にそって土を高く盛り上げた部分で、「土手」とも呼ばれています。
河川の堤防は洪水時の氾濫を防ぐために作られ、河川のある側を「外堤」民家などがある側を「内堤」と呼びます。
堤防の種類には設置場所や目的により「本堤」「副堤」「控え堤」「二線堤」「背割堤」「導流堤」「霞堤」 「輪中堤」「山付堤」「越流堤」などがあり、近年では決壊を防ぐため緩やかな勾配を持ち幅を広くした「高規格堤防(スーパー堤防)」も建設されています。
堤防の決壊には河川の水が堤防にしみこむ事で堤防がもろくなり崩れる「浸透決壊」、 波や水流により削られたり掘られたりすることで崩れる「侵食決壊」「洗掘決壊」、 水位が堤防を越えることで水があふれ表面が削られる「越水決壊」が有ります。
河川の堤防は洪水時の氾濫を防ぐために作られ、河川のある側を「外堤」民家などがある側を「内堤」と呼びます。
堤防の種類には設置場所や目的により「本堤」「副堤」「控え堤」「二線堤」「背割堤」「導流堤」「霞堤」 「輪中堤」「山付堤」「越流堤」などがあり、近年では決壊を防ぐため緩やかな勾配を持ち幅を広くした「高規格堤防(スーパー堤防)」も建設されています。
堤防の決壊には河川の水が堤防にしみこむ事で堤防がもろくなり崩れる「浸透決壊」、 波や水流により削られたり掘られたりすることで崩れる「侵食決壊」「洗掘決壊」、 水位が堤防を越えることで水があふれ表面が削られる「越水決壊」が有ります。
名称 | 説明 |
---|---|
利根川 |
群馬県から千葉県と茨城県にかけての関東地方を流れる利根川では、
1947年9月15日にカスリーン台風により増水し堤防が決壊しました。 決壊は当時の埼玉県北埼玉郡東村(現在の埼玉県加須市付近)で、 約340mにわたって堤防が決壊し、下流域の埼玉県久喜市、幸手市、春日部市、杉戸町、 松伏町、吉川市などを経て、東京都の下町(金町、柴又、小岩、亀有、立石、四つ木) 付近までの広い地域で家屋の浸水などが発生しました。 このカスリーン台風による洪水では、利根川以外も多くの河川で堤防の決壊を引き起こしました。 |
中川 |
埼玉県から東京都にかけて流れる中川
(上流部を島川、中流部を庄内古川と呼ぶことも有ります。)
では、1947年9月15日に発生した利根川の決壊により流れ込んだ濁流により、
多くの箇所で堤防が決壊しました。 主な堤防の決壊箇所
|
大場川 | 埼玉県を流れる大場川ではカスリーン台風により氾濫した利根川の水により、 「櫻堤」と呼ばれる大場川の堤防が決壊し東京 の金町、柴又、小岩付近が浸水しました。 |
荒川 |
埼玉県から東京都にかけて流れる荒川では、1947年9月15日にカスリーン台風で
2箇所の堤防が決壊しました。
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入間川 | 埼玉県を流れる入間川とその支流である越辺川、高麗川、都幾川では、 1947年9月のカスリーン台風により数箇所で堤防が決壊し洪水を引き起こしました。 |
多摩川 | 山梨県・東京都・神奈川県を流れる多摩川では、 1974年(昭和49年)9月に台風16号により堤防が決壊し、東京都狛江市の民家19戸が 流出する災害(狛江災害)となりました。 |
狩野川 |
静岡県の伊豆半島を流れる狩野川では、1958年(昭和33年)9月26日に上陸した
台風22号(狩野川台風)の影響で堤防が決壊し、死者・行方不明者853人、
家屋の破壊や流出が約8200戸の被害が出ました。 現在の狩野川は増水した水を逃がす狩野川放水路が建設されたほか、 伊豆の国市の神島地区では河川を直線化する工事(神島捷水路)が行われました。 |
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北上川 |
岩手県と宮城県を流れる北上川では1947年(昭和22年)9月に発生した
カスリーン台風の影響により、北上川の大泉堤防およびその支流の至る所で
河川の堤防が決壊し洪水を引き起こしました 北上川流域ではカスリーン台風とその翌年のアイオン台風での被害が甚大で有った 事から、「北上川上流改訂改修計画」を打ち出し田瀬ダムなどのダムの建設や、 堤防の建設を計画しました。 また、東日本大震災でも津波が北上川を遡上したことで河口付近の堤防が決壊し、 大きな被害をもたらしました。 |
鳴瀬川 | 宮城県北部を流れる鳴瀬川は昭和23年9月のアイオン台風の影響により、 上流部中新田地区の堤防が決壊しました。 |
多田川 | 宮城県を流れる鳴瀬川水系の多田川は、 昭和23年9月のアイオン台風の影響により大崎市矢ノ目付近で堤防が決壊し、 昭和25年8月にも温帯低気圧の影響の大雨で堤防が決壊しました。 |
渋井川 | 宮城県を流れる多田川支流の渋井川では、 2015年9月11日に平成27年台風第18号から変わった温帯低気圧の影響の大雨により 堤防が決壊し、約400世帯が浸水の被害を受けました。 |
吉田川 | 宮城県を流れる吉田川は昭和23年9月のアイオン台風の影響で 中流部の両岸の堤防が決壊、昭和25年8月の温帯低気圧の影響の大雨で堤防が決壊、昭和61年8月の台風10号の大雨でも堤防数箇所が決壊しましました。 |
名取川 | 宮城県の仙台市および名取市を流れる名取川は、 昭和25年8月に温帯低気圧の影響の大雨で堤防が決壊しました。 |
広瀬川 | 宮城県仙台市を流れる広瀬川は、 昭和25年8月に温帯低気圧の影響の大雨で堤防が決壊しました。 |
白石川 | 宮城県南部を流れる阿武隈川水系の白石川は 昭和61年8月の台風10号の大雨により鳩原地区の堤防が決壊しました。 |
宇治川 | 昭和28年9月の台風13号の大雨により京都府を流れる宇治川では、 左岸堤防約450mが決壊しました。 |
桂川 | 昭和28年9月の台風13号の大雨により京都府を流れる桂川では、 八木町付近で右岸の堤防が2箇所決壊しました。 |
小畑川 | 京都府を流れる桂川支流の小畑川では、 昭和28年9月の台風13号の大雨により右岸お堤防が決壊しました。 |
園部川 | 京都府を流れる桂川支流の園部川では、 2013年9月の台風18号の大雨により南丹市園部町横田付近で堤防が決壊しました。 |
木津川 |
三重県と京都府を流れる木津川では1917年9月26日から10月10日にかけての
大正大洪水で加茂地区、木津町、上狛地区などで堤防が決壊しました。 また、1953年8月15日の南山城水害でも天井川となっている数箇所で 堤防が決壊しました。 |
長良川 |
岐阜県や三重県を流れる長良川では幾度かにわたって
洪水により堤防が決壊しています。 長良川の主な堤防の決壊
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新川 | 愛知県名古屋市周辺を流れる庄内川水系の新川では、 平成12年9月の洪水により名古屋市西区あし原町付近の左岸の堤防が決壊しました。 |
小貝川 |
栃木県と茨城県を流れる利根川水系の小貝川では古くから暴れ川として知られ、
幾度かにわたって堤防が決壊しています。 小貝川の主な堤防の決壊
|
鬼怒川 |
栃木県から茨城県にかけて流れる利根川水系の鬼怒川では古くから
幾度かにわたって堤防が決壊しています。 鬼怒川の主な堤防の決壊
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信濃川・千曲川 |
長野県から新潟県にかけて流れる信濃川と千曲川は古くから
幾度かにわたって堤防が決壊しています。 信濃川と千曲川の主な堤防の決壊
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樽川 | 新潟県長岡市を流れる信濃川水系の樽川は、 1982年(昭和57年)9月に台風18号の大雨で決壊し、 死者54名を出しました。 |
高柳川 | 新潟県加茂市を流れる信濃川水系の高柳川は、 1969年(昭和44年)に堤防が決壊し死者9名を出しました。 |
魚野川 | 新潟県を流れる信濃川の支流の魚野川では 1981年(昭和56年)に六日町付近で堤防が決壊し2名が死亡、 1981年8月23日には台風15号による大雨で小出町付近の堤防が決壊し1000戸以上が浸水 しました。 |
阿賀野川 |
福島県から新潟県に流れる阿賀野川ではは古くから
幾度かにわたって堤防が決壊しています。 阿賀野川の主な堤防の決壊
|
関川 | 長野県から新潟県にかけて流れる関川は、 平成7年7月洪水に発生した洪水により妙高市月岡地区の堤防が決壊しました。 |
五十嵐川 |
新潟県三条市を流れる信濃川水系の五十嵐川では古くから
幾度かにわたって堤防が決壊しています。 五十嵐川の主な堤防の決壊
|
刈谷田川 |
新潟県を流れる信濃川水系の刈谷田川は、
1961(昭和36)年8月5日の洪水で左岸の長岡市五百刈付近で堤防が決壊。 2004年(平成16年)7月13日に「平成16年7月新潟・福島豪雨の影響」で、 堤防が6箇所にわたって決壊し、旧中之島町や見附市に多くの被害をもたらしました。 |
中之島川 | 新潟県長岡市を流れる中之島川では、 2004年(平成16年)7月13日に平成16年7月新潟・福島豪雨の影響で、 堤防が決壊しました。 |
登川 | 新潟県南魚沼市を流れる登川では、平成23年7月に発生した 「平成23年7月新潟・福島豪雨」により堤防が2箇所決壊しました。 |
破間川 |
新潟県魚沼市を流れる破間川では
1964年7月3日に集中豪雨により堤防が決壊し191戸が浸水。 平成23年7月には「平成23年7月新潟・福島豪雨」により 長堀新田地内で堤防が決壊しました。 |
羽根川 | 新潟県魚沼市を流れる破間川支流の羽根川では平成23年7月に発生した 「平成23年7月新潟・福島豪雨」により中家集落上流付近で堤防が決壊しました。 |
渋海川 | 新潟県十日町市と長岡市を流れる渋海川は、 停滞した梅雨前線の影響で1978(昭和53)年6月26日に、 長岡市越路中沢付近で堤防が決壊しました。 |
荒川 | 福島県福島市を流れる阿武隈川水系の荒川では、 1986年8月4日から5日にかけて発生した「8.5水害」と、 平成10年9月に発生した大雨の影響で堤防が決壊しました。 |
白川 | 熊本県北部を流れる白川は1953年(昭和28年)6月26日に、 梅雨前線の集中豪雨(「白川大水害」「6・26水害」)の影響で 白川の堤防が決壊し約400人が死亡または行方不明となりました。 |
矢部川 | 福岡県南部を流れる矢部川は 平成27年7月に発生した「平成24年7月九州北部豪雨」の影響で、 福岡県柳川市大和町六合付近の堤防が約50mに渡って決壊しました。 |
沖の端川 | 福岡県を流れる沖の端川は、 平成27年7月に発生した「平成24年7月九州北部豪雨」の影響で、 堤防が約50mに渡って決壊しました。 |
札内川 | 北海道を流れる札内川では2016年8月の台風10号の大雨により、 午前5時20分頃に帯広市中島地区付近の戸蔦別川の合流地点の堤防が約200mに渡り決壊しました。 |
空知川 | 北海道を流れる空知川では2016年8月の台風10号の大雨により、 午前4時40分頃に南富良野町の幾寅地区の太平橋の上流で約100mに渡って堤防が決壊し、 その数百メートル上流でも約250mに渡り堤防が決壊しました。 |
平成30年7月豪雨での決壊 |
2018年6月28日から7月8日にかけて台風7号および梅雨前線の影響で、日本各地で豪雨とあった「平成30年7月豪雨」では、高梁川水系小田川、高馬川、末政川、真谷川、旭川水系砂川の堤防が決壊しました。 平成30年7月豪雨は洪水や河川の氾濫などにより、全国で263名の死者、8名の行方不明者が発生しています。 |
令和元年台風第19号での決壊 |
2019年10月12日から13日にかけて東日本を通過した「令和元年台風第19号」の豪雨により、日本の各地で多くの河川の堤防が決壊し、河川が氾濫しました。 堤防の決壊に2019年10月19日時点で71河川の128箇所となっています。 鳴瀬川水系:吉田川、渋井川、身洗川、小西川、名蓋川 阿武隈川水系: 阿武隈川、新川、内川、五福谷川、斎川、半田川、高倉川、広瀬川、滝川、佐久間川、濁川、安達太良川、藤田川、社川、鈴川、谷田川、藤野川 北上川水系: 照越川、荒川、石貝川、熊谷川、富士川、水沼川、瀬峰川 砂押川水系: 砂押川 宇多川水系: 宇多川 阿賀野川水系: 藤川 三滝川水系: 三滝川 真野川水系: 上真野川 新田川水系: 水無川 太田川水系: 太田川 小高川水系: 小高川、川房川 小泉川水系: 小泉川 夏井川水系: 夏井川、好間川 鮫川水系: 鮫川 那珂川水系: 那珂川、藤井川、蛇尾川、荒川、中川、内川、百村川 久慈川水系: 久慈川、里川、浅川 利根川水系: 秋山川、黒川、荒井川、三杉皮、思川、出流川、永野川、新川 荒川水系: 越辺川、都幾川、新江川 信濃川水系: 千曲川、魚野川、麻績川、皿川、志賀川、三念沢、滑津川 関川水系: 矢代川 |
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