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脳炎の種類一覧
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脳炎の種類一覧の概要
脳炎とは脳に発生する炎症疾患の総称で、原因には自己の免疫作用による脳炎、
ウイルスによる脳炎、細菌による脳炎、他の病気により引き起こされる脳炎があります。
脳炎の症状には発熱、頭痛、麻痺、意識障害、痙攣などがあり、場合によっては死亡することがあります。
また、脳炎の症状が治っても、身体の麻痺、言語障害、癲癇など様々な後遺症を残すことがあります。
なお、脳炎と脳症の違いとして、脳症は脳炎と同じような症状が起きるにもかかわらず、脳自体に炎症が無い場合を指します。
脳炎の症状には発熱、頭痛、麻痺、意識障害、痙攣などがあり、場合によっては死亡することがあります。
また、脳炎の症状が治っても、身体の麻痺、言語障害、癲癇など様々な後遺症を残すことがあります。
なお、脳炎と脳症の違いとして、脳症は脳炎と同じような症状が起きるにもかかわらず、脳自体に炎症が無い場合を指します。
名称 | 説明 |
---|---|
脳炎の総称や定義 | |
流行性脳炎 | 流行性脳炎とはウイルスを原因として流行する急性脳炎の総称で、 代表的な流行性脳炎には「日本脳炎」「東部馬脳炎」「西部馬脳炎」 などがあります。 |
散発性脳炎 | 散発性脳炎とは散発的に発生する脳炎の総称で、 代表的な散発性脳炎には「単純ヘルペス脳炎」等があります。 |
自己免疫性脳炎 | 自分自身の脳細胞や脳組織に対して過剰に免疫が反応して攻撃をしてしまうことで発生する脳炎の総称です。 |
免疫介在性脳炎 | 何らかの原因で抗原に対する抗体が産生されることで発生する脳炎の総称です。 |
抗神経細胞表面抗原(NSA)抗体に関連する脳炎 |
脳の神経伝達物質などに自己抗体が出来ることで発生する脳炎です。 種類には「抗NMDA受容体抗体脳炎」「抗VGKC抗体脳炎」「抗GABA受容体抗体陽性脳炎」「抗AMPA抗体陽性脳炎」等があります。 |
難治頻回部分発作重積型脳炎(AERRPS) |
インフルエンザなどで発熱後3日から10日後に痙攣などと共に発症する脳炎です。 痙攣が多いときの発熱、顔面を中心とする焦点発作、15分に1回以上の痙攣などの症状が見られます。 |
細胞内抗原に対する抗体に関連する傍腫瘍性脳炎 | 悪性腫瘍の遠隔効果による「傍腫瘍性神経症候群」で発生する症状の一つです。 |
ビッカースタッフ型脳幹脳炎 | 末梢神経の正常な伝導が障害される病態(ニューロパチー)が原因で発生する 「フィッシャー症候群」により引き起こされる脳炎です。 |
傍感染性脳炎 | |
ウイルス性脳炎 | ウイルス性脳炎とはウイルスを原因とする脳炎の総称で、 代表的なウイルス性脳炎には「日本脳炎」「単純ヘルペス脳炎」「水痘帯状疱疹脳炎」等があります。 |
細菌性脳炎 | 細菌性脳炎とは細菌を原因とする脳炎の総称で、 代表的な細菌性脳炎には「マイコプラズマ脳炎」「赤痢アメーバによる脳炎」 「結核による脳炎」「熱帯熱マラリアによる脳炎」等があります。 |
慢性脳炎 |
慢性脳炎とは慢性的に脳炎の症状が続く状態を指します。 主な慢性脳炎には「進行性多巣性白質脳症」「急性硬化性全脳炎」 「進行性風疹全脳炎」が有ります。 |
ウイルスや細菌、疾病・病気による脳炎の種類 | |
亜急性硬化性全脳炎(SSPE) | 麻疹ウイルスが脳の組織に慢性的に感染することで引き起こされる脳症で、 主に14歳以下の子供に発生し、感染すると数年以内に死亡します。 |
進行性風疹全脳炎 | 先天性風疹症候群を持っている男性に稀に発症する脳症です。 |
日本脳炎 |
フラビウイルス科フラビウイルス属の日本脳炎ウイルスに感染することで発症する脳炎で、
日本以外にも南アジア、東南アジアなどで発生しています。 日本脳炎に感染すると高熱、痙攣、意識障害などの症状が現れ、 回復後も麻痺などの後遺症が残ることが殆どです。 日本脳炎の致死率は20%程度とされています。 なお、日本では予防接種が行われており、年間の感染者は10名程度となっています。 |
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単純ヘルペス脳炎 |
単純ヘルペス脳炎とは、単純ヘルペスウイルス1型によって引き起こされる脳炎で、
感染数が多く脳炎全体の10%~20%と数になるとされています。 単純ヘルペス脳炎の症状には、発熱、頭痛、痙攣、急性な意識障害、 不随意運動、言語・聴覚・視覚・運動・記憶など様々な障害が発生します。 感染後治療を行わないと60%以上の確立で死亡しますが、適切な治療を行うと死亡率は30%以下になります。 しかし、治療後も癲癇、記憶障害、言語障害、異常行動など様々な後遺症が残ることが多いです。 |
インフルエンザ脳炎 | インフルエンザ脳炎とは、インフルエンザに感染した子供に発生する脳炎で、 意識障害、痙攣、異常行動などの症状が現れます。 |
アルボウイルス脳炎 |
アルボウイルスとは、節足動物内に生息しその節足動物が吸血活動を行うことで、脊椎動物へと感染するウイルスの総称で、
アルボウイルス脳炎は様々なアルボウイルスにより引き起こされる脳炎の総称です。 脳炎を引き起こす主なアルボウイルスには「日本脳炎ウイルス」「東部・西部馬脳炎ウイルス」「ベネズエラ馬脳炎ウイルス」「ロシア春夏脳炎ウイルス」等があります。 |
ダニ媒介性脳炎 | ダニ媒介性脳炎とはダニを媒介するビウイルス科フラビウイルス属を原因とする脳炎の総称で、 「中部ヨーロッパ脳炎」「ロシア春夏脳炎」が有ります。 |
ロシア春夏脳炎 |
ロシア春夏脳炎とはロシア春夏脳炎ウイルスを原因とする脳炎で、
ロシア春夏脳炎ウイルスはシベリアや極東地域、日本では北海道の道南地域などに生息しています。 致死率は30%程度と高く、症状には頭痛、発熱、嘔吐、脳炎などがあり、回復後も麻痺などの後遺症が残ることが殆どです。 |
中部ヨーロッパ脳炎 |
中部ヨーロッパ脳は「中央ヨーロッパ型ダニ脳炎」などとも呼ばれている、中部ヨーロッパ脳炎ウイルスを原因とする脳炎です。 スウェーデン、ポーランド、チェコ、スロバキア、オーストリア、ハンガリー、ロシア西部などで発症例があり、 症状には感染第一期にインフルエンザ様の症状が発生し一旦症状は消えますが、解熱後2~3日後に第二期となり、 痙攣・めまい・知覚症状・脳炎などの症状が現れます。 致死率は1~5%程度ですが、回復後も麻痺などの後遺症が残ることがあります。 |
ラクロス脳炎 | ラクロス脳炎は、ラクロスウイルス(またはカリフォルニアウイルス)を原因とする脳炎で、 主にアメリカ中西部を中心に多くみれれ、症状は比較的軽いとされています。 |
東部ウマ脳炎 | 東部ウマ脳炎は、トガウイルス科アルファウイルス属の東部馬脳炎ウイルスを原因とする脳炎で、感染した場合の死亡率は30%~70%と非常に高いのが特徴です。 |
西部ウマ脳炎 | 西部ウマ脳炎は、トガウイルス科アルファウイルス属の西部馬脳炎ウイルスを原因とする脳炎で、 頭痛、発熱、興奮、情緒不安、脳炎などの症状が発生し、子供の場合回復後も後遺症として知能発育不全などになる場合があります。 |
ウエストナイル脳炎 |
ウエストナイル脳炎は、西ナイル脳炎とも呼ばれており「ウエストナイル熱」を引き起こす、
ウエストナイルウイルスが原因の脳炎です。 ウエストナイルウイルスはアフリカを中心に、オセアニア、北アメリカ、中東、中央アジア、ヨーロッパに広がっており、 ウエストナイルウイルスを持ったイエカやヤブカに刺される事で感染します。 ウエストナイルウイルスに感染すると20%程度の割合でウエストナイル熱を発症し、 さらにその中の3%程度割合でウエストナイル脳炎となります。 |
セントルイス脳炎 |
セントルイス脳炎とは、セントルイス脳炎ウイルスを原因とする脳炎で、
アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、中南米などに分布しています。 かつてはアメリカ合衆国東部で約10年周期で流行していましたが現在は大流行は無く、 アメリカ合衆国西部では散発的に発生しています。 |
ベネズエラ馬脳炎 | ベネズエラ馬脳炎とは、トガウイルス科アルファウイルス属に属するベネズエラウマ脳炎ウイルスを原因とする脳炎で、 症状には発熱、頭痛、硬直などがあり、中枢神経が犯されると痙攣、昏睡、麻痺などが表れ、 10~20%の確立で死亡することが有ります。 |
コロラド脳炎 | コロラドダニ熱脳炎とも呼ばれています。 |
ニパウイルス脳炎 |
ニパウイルス脳炎とはモノネガウイルス目パラミクソウイルス科のニパウイルスを原因とする脳炎で、
1997年から1999年にかけてマレーシアで3回ニパウイルス脳炎が流行しました。 ニパウイルスはコウモリからブタを介して人間に感染し、 名称はウイルスが分離されたバル・スンガイ・ニパ村からとられています。 ニパウイルス脳炎の致死率は高く約50%となっています。 |
菱脳炎 | 菱脳(りょうのう)部分に発生する脳炎で、エンテロウイルス71型などのウイルスが原因で発生します。 |
ムンプス脳炎 | ムンプスウイルスを原因とする脳炎で、ムンプスウイルスに感染すると脳炎以外にも髄膜炎などを引き起こすことがあります。 |
エンテロウイルス脳炎 |
エンテロウイルスを原因とする脳炎で、「コクサッキーウイルスA16,A4, 5, 9, 10、B2, 5」「エンテロウイルス71型」等のウイルスが引き起こします。 また、コクサッキーウイルスに感染すると手足口病を引き起こすこともあります。 |
EBウイルス脳炎 | ヘルペス属ウイルスのEBウイルスを原因とする脳炎で、 EBウイルスに感染するの脳炎以外にも髄膜炎や急性方麻痺、運動神経の麻痺、顔面神経の麻痺などの 症状が出ることがあります。 |
HHV-6脳炎 | ヒトヘルペスウイルス6(HHV6)を原因とする脳炎です。 |
CMV脳炎 | CMV(ヒトサイトメガロウイルス)を原因とする脳炎です。 |
HIV脳炎 | HIV(ヒト免疫不全ウイルス)を原因とする脳炎で、エイズ脳炎と呼ばれることもあります。 |
嗜眠性脳炎 |
ウイルスが原因とされる流行性脳炎の一種で、
嗜眠(常に寝ている状況)、高熱、不随意運動などの症状が見られます。 1916年からの約10年間にインフルエンザの流行と共に流行しましたが、1930年以降は殆ど発症が見られていません。 「A型脳炎」、発見者の名前から「エコノモ脳炎」、症状の特徴から「眠り病」とも呼ばれています。 |
マレー渓谷脳炎 |
フラビウイルス属のマレー渓谷脳炎ウイルスを原因とする脳炎です。 「マレーバレー脳炎」とも呼ばれています。 |
ロシオ脳炎 | フラビウイルス属のロシオ脳炎ウイルスを原因とする脳炎です。 |
アデノウイルス脳炎 | アデノウイルスを原因とする脳炎です。 |
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