子宮の病気の種類一覧

サイト名とURLをコピーする

子宮の病気の種類一覧の概要

子宮は女性に存在する生殖器官の一つで、母体内で子供を育てる際の入れ物の役割があります。

子宮の病気には「子宮筋腫」「子宮内膜症」「子宮奇形」など様々な病気があり、場合によっては手術などで子宮を切除する必要があったり、病気の影響で不妊や流産の原因になる恐れも有ります。
子宮の病気の中には、「子宮奇形」や「子宮脱」など子宮の位置や形状に問題が有る場合も有ります。

20歳以上の女性には地域などで年に1回程度定期的な子宮がん検診を受けることが出来ます。

子宮の病気の種類一覧
名称	説明
子宮筋腫	子宮の筋肉部分の層に発生する良性の腫瘍です。生殖可能な女性のうち20～30％に発生すると言われており、0.5％以下の非常に低い確率ですが悪性化する場合もあります。子宮筋腫の発生場所により粘膜下筋腫（子宮腔側の部分）、筋層内筋腫（子宮壁の肉の中側の部分）、漿膜下筋腫（子宮の外側寄りの部分）、頸部筋腫（子宮頚部部分）に分類されます。症状は本人が気がつかないことがほとんどですが、場合によっては、出血、不妊症、貧血などになる場合もあります。
子宮肉腫	子宮体部に発生する悪性の腫瘍です。子宮肉腫は発生する部分により子宮内膜間質肉腫（子宮裏層の間から発生）、子宮平滑筋肉腫（子宮の筋肉の層から発生）、子宮癌肉腫（上皮に悪性腫瘍細胞が有った場合。悪性中胚葉性・ミュラー管混合腫瘍とも呼ばれていた）
子宮内膜症	通常は子宮内に存在する子宮内膜が、子宮以外の部分で増殖する良性の疾患です。子宮内膜症は、膣、卵巣、卵管、膀胱、尿管、尿道、直腸、結腸など様々な場所に発生する可能性があります。症状は、腹部の痛みなどがあり、場合によっては不妊症になる場合もあります。初経後から発生する可能性があり、閉経するまで治らないとされています。
子宮内膜炎	子宮内部を覆っている子宮内膜に発生する炎症で、大腸菌、腸球菌、ブドウ球菌、淋菌、結核菌などの細菌に感染により炎症を起こします。性行為などで子宮内膜炎になることが多いです。症状は、腹痛や出血、腹部の不快感などがあります。
子宮筋層炎	子宮筋層に発生する炎症で、大腸菌、腸球菌、ブドウ球菌、淋菌、結核菌などの細菌に感染により炎症を起こします。

子宮腺筋症	通常は子宮の内部にしか存在しない子宮内膜組織が、子宮筋層内部で増殖してしまう症状です。主に30歳以上の女性に多く見られます。
子宮頚管ポリープ	子宮頚管に発生した良性の腫瘍です。通常大きさは3～5mm程度ですが、ごく稀に1cm程まで成長することがあります。痛みは余りなく、出血をすることがあります。
子宮内膜ポリープ	子宮内膜に発生した良性の腫瘍です。通常大きさは1cm程度ですが、ごく稀に10cm程まで成長することがあります。出血や重い生理痛になることがあり、場合によっては不妊の原因にもなります。
子宮頸癌	子宮出口部分の子宮頚部に発生する癌です。子宮癌のほとんどが子宮頸癌とも言われています。子宮頸癌の原因はヒトパピローマウイルスの感染で有る場合がほとんどで、定期的な子宮頸癌検査を行っていることで早期に発見することが出来ます。
子宮体癌子宮内膜癌	子宮内側の子宮内膜に発生する癌です。 40歳から60歳にかけての女性に発症が多いとされています。閉経年齢が遅い、出産歴がない、肥満で有る場合に発生する確率が高いといわれています。
子宮奇形	子宮の形状が先天的に奇形で有る場合を子宮奇形と言います。女性の5％が何らかの子宮奇形であるとされています。子宮奇形には弓状子宮、中隔子宮、単頚双角子宮、双頚双角子宮、重複子宮、副角子宮、単角子宮などの分類があります。
子宮脱	子宮が下がってきて膣の内部や外側に脱出してしまった状態を指します。骨盤の筋肉や靭帯がゆるんでくることで発生するため、50歳以上の女性に多く発生していると言われています。
子宮膣部糜爛（子宮膣部びらん）	子宮膣部の粘膜が爛れているようにみえる症状です。出産の経験がある女性に発生することが多いと言われています。出血があったり、子宮頸管炎など症状を引き起こす場合もあります。
子宮内膜増殖症	子宮内膜が過度に増殖してしまう症状です。生理の量が多くなったり、生理時に排出される内膜が多くなったりします。子宮内膜増殖症は嚢胞性子宮内膜増殖症、腺腫性子宮内膜増殖症、異型子宮内膜増殖症に分類されます。
機能性子宮出血	生理や疾患などが原因以外に子宮から出血する場合を機能性子宮出血と言います。思春期や高齢期に多く発生するとされ、大量の出血が起こったり、何日も出血が続くなどの症状があります。機能性子宮出血は排卵性と無排卵性に分類されます。